今回はクロムなめしの革を使って、初めての段漉きとへり返しに挑戦です。
この革はヤフオクでデシ単価(10平方cmあたりの価格)23円くらいで入手できました。
クロムなめしの革は、見た目が合皮っぽいとか、コバ(切断面)を磨いても綺麗にならないとか、使い込んでも飴色にならないとか、刻印が入りにくいといった理由でレザークラフトの世界では敬遠されているイメージがあります。
でも今回の革はナチュラルなキャメルブラウンで柔らかく、表面はマットでさらさらしてます。飴色にならないとか刻印が入りにくいということは、裏を返せば変色しにくくキズつきにくい丈夫な革ということなので悪いことではなさそうです。
まぁでも、コバだけは白っぽい変な色をしてるので、端を折り返して切断面を見せないように作ってみます。
まずは床面(革の裏側)のフチ1cmのところにぐるりと線を引きます。この外側の革を削って薄くして内側にくるりと折返せば、切断面が見えなくなるという寸法です。
やり方が合っているかは自信ないですが、先ほど引いた線に沿ってグルーパーという道具で革に溝を掘ってみます。
別裁ちで溝の外側の革を薄く削っていきます。(段漉きといいます。)この作業が意外と大変!初めてだからかもしれませんが3時間位かかりました。。お店へ持って行くと機械で300円位で一瞬で加工してくれるらしいです。持っていけばよかった・・・。
端に両面テープを貼って折返してくっつけていきます。
本当は角の部分は「菊寄せ」という技を使って丸く綺麗に折り返してみたかったのですが、段漉き作業でくたびれ果てたので手抜きしてフツウに重ねてしまいました。
外周ぐるりと接着終了!
ブックカバーにするので、ここも両面テープでくっつけます。
両面テープでの仮止め終了。このままでもいいかも。。
ぐるりと外周を縫います。
菱目パンチでの縫い穴開け作業と、手縫いの写真は撮るの忘れてました。TVみながらのんびり縫って4時間くらい。
米印の刻印を貼って出来上がり!
クロムなめしの革は刻印を打刻してもすぐ元に戻って消えてしまうので、ヌメ革ハギレに刻印して貼り付けてます。
クロム革はヌメ革と違い、爪があたってもキズにならないし手汗でシミになることもないので、神経を使わずとても気楽に作業出来ました。
しっかしTV見ながら縫ってたので縫い目がヨレヨレですね。柔らかい革でもまっすぐ縫えるようもっと練習します。。
しっとりした質感の革をへり返すと、ぷっくり感がいいですね。
作ってみて解ったのですが、柔らか目のクロム革はブックカバー等の小物よりも、カジュアルな鞄やポーチのような袋物に向いてますね。
この革は半裁で購入したので、練習がてらブックカバー量産しつつカミさんに新しい鞄でも作ってやろうかと思います。
その後、ホームセンターで980円で売られていたホビーかんなを使用することであの苦労が嘘のようにサックリ漉けるようになりました。安いだけあって、油を差さずに数ヶ月放置してると刃も本体も錆びてきますが。。