夏野菜の季節がやって来ました!
青果市場でバイトしてた時代にトマト8キロ1,500円で買ってモリモリ食べてたので、スーパーで1山300円台で売られているトマトを買うのがためらわれるようになってしまっております。ああでも夏だしトマトもりもり食べたい!
そこで自宅にトマトの木を生やして、毎日気兼ねなくトマトを食べられる生活を目指してみることにしました!
びっくりドンキーの運営会社が北海道恵庭市で「えこりん村」という農業施設も運営しており、そこに「トマトの森」というデカイ温室があるのです。
そこでは1本の苗から…
1万個以上の実が収穫できるらしいのです!すげえ!
えこりん村には家庭用水耕栽培器も売ってたのですが…
…ちょっと高いですねー。
肥料は、ハイポニカという2液混合型液体肥料を水で500倍に薄めるとのこと。
水1リットルにつきスポイトで5ccづつたらせば良い感じですね。
まあ要は、苗の根っこがこの液肥に浸ってればいいんですよね?
なんだか自作できそうな気がしてきました。
でかい水耕栽培器でトマト苗を試す前に、念の為百均BOXで簡易水耕栽培器を作ってバジル苗で実験してみます。
日光が透けると液肥に藻が湧いて栄養分を消費してしまうらしいので、日光を通さない黒いBOXをセリアで購入。
フタに穴を開けて…
日光で液肥がお湯になってしまわないよう、フタにアルミホイルを貼っときます。
間引いたバジルの芽に、セリアの台所用黒スポンジを切って巻き付け、穴に挿してみました。
こんな感じで液肥に根を垂らしてしばらく様子を見てみましょう。
土に植えた苗と比較してみると、明らかに育ちが悪いですねー。実験失敗!
液肥に浸った根が空気を求めて、見事に「し」の字に曲がってますな。
よく調べてみたら、水耕栽培はポンプで液肥を循環させて空気と栄養の流れを根に当ててやらなければならんようです。どうりで育ちが悪い訳だ…。
液肥の循環と酸素供給を兼ねて、観賞魚用のエアポンプで液肥をブクブクしてみます。
すると効果てきめん!曇りの日が多かったにもかかわらずバジルがぐんぐん伸びはじめ1ヶ月後にはワサワサに!
根もこの通りビッシリ!やっぱり空気と循環が大事だったようです。
鉢から間引いたバジル苗での実験結果を踏まえ、トマト苗用水耕栽培器の材料を集めます。
まずは本体のトロ箱!近所のホームセンターで580円でした。
穴があいて液肥の洪水になるのはイヤなので、内側に張るビニールの付いたやつにしました。
次に苗を植えるカゴ鉢!直径7センチ位の大きめのにしてみました。
1個あれば十分なのだけど10〜20個セットしか見つけられませんでした。
次に、カゴ鉢の中に土の代わりに敷き詰めるハイドロコーン。
カゴの目からこぼれず空気のよく通る中玉を選びます。
実はダイソーでも売ってます。
そして忘れちゃいけないエアーポンプ!
12リットルの水を循環させる泡を出すのに毎分1Lくらい吐出できればいいかな?とも思いましたが、チューブを分岐してバジル苗にも空気を送れるように、大きめの2.5L吐出できるタイプを購入しました。
トロ箱にアルミホイルを貼り、
フェルト布を短冊状に切ってカゴ鉢にタコ足状に取り付け、
フタに7cmの穴をあけてカゴ鉢をはめ、
近所のホームセンターで「坂本さんのフルーツトマト」苗を買い、
根を洗って土を落とし、カゴ鉢に挿してハイドロコーンを詰め、
カゴ鉢の底が浸るか浸らないかくらいのラインまで液肥を満たして、エアポンプで下からブクブクさせたら出来上がり!
フェルトが吸い上げた液肥を伝って、根っこが水面下まで伸びてくれるといいですね。
1日目:早速根が出てきました。
2日目:もさっと他の根も出てきましたが、液肥吸い上げ用のフェルトには目もくれず、まっしぐらに水面に伸びてますね。目でもあるんかな。
4日目:いきなり長い根がビローンと伸び始めました。
6日目:触手っぽいのがユラユラするようになってキモくなってきました。
ずっと天気が悪かったのですが、この頃から枝や葉の成長スピードが1段ギヤ入った感じになりました。
11日目:ようやく花房が付きました!
12日目:突然枝がぐにゃりと下を向き始めました。
この日以降、枝や葉がどんどん縮れていきました。
驚いて調べたところ、肥料が濃すぎる時の症状とのこと。
でも肥料濃度なんてどうやって調節したらよいのやら…。
液肥の濃度を測定するECメーターは1万ちょいするらしいのですが、アマゾンで千円ちょいのが売っていたので早速購入してみました。
ぐぐってみると、本当は苗の成長段階に応じて液肥濃度を調節するのがセオリーらしいです。
でも詳しいことはよくわからないので、とりあえずEC値1200μS/cmくらいを目標に液肥濃度を維持するようにしてみました。(ハイポニカ500倍希釈液を測ったらだいたいこの数字だったから。)
まぁ、それでも枝葉の縮れはなかなか止まりませんでした。水耕栽培は肥料成分の吸い上げ効率が土耕よりかなり高いので、そういうもんらしいです。土耕のセオリーでは摘まねばならない脇芽を、摘まずに伸ばし放題にすることで吸いすぎた栄養を消費させてやるのがよいそうです。
ちなみに暑い日は水分だけが蒸発して液肥がどんどん濃くなります。
そんなときは水だけを足すようにしてます。
14日目:だいぶ根がもじゃもじゃ生えてきました。
21日目:ついに支柱を吊っていたカーテンレールに背丈が届いてしまいました。
26日目:花房2段に小さな実が付いてました。
31日目:背が伸びたので栽培器を床におろし、下の方の葉は陽も当たらないし、黄色っぽくなってカサカサになっていたので枝ごと切り落としました。
ずっと曇り続きで元気がなくなってきたのでライトを当て始めましたが、ずっと当てっぱなしにしたらしおしおになってしまいました。えこりん村のトマトの森には「夜は光を当てず休ませます」と書いてあったので、タイマー電源を設置して昼間だけ照らすようにしました。
52日目:曇り続きの寒い日々から一転、室温が30度を超える日々が続くようになって、トマトがものすごい勢いで茂ってます。
セリアで買った野菜ネットを窓辺に張ってとぐろを巻くように枝を誘引してたのですがもう限界で、天井へ向かって伸びまくってます。果房1〜2段目も色づいて、遂に収穫できるようになりました。
液肥の消費量も半端なく、だいたい一日4リットルくらい減ってます。
でも仕事から帰るといつもEC値1800μS/cmくらいに濃くなってるので、全部がトマトに吸い上げられている訳ではなさそうです。おそらく液肥の半分は、エアポンプから送られた30度の熱風(室内の空気ね)で蒸発してるものと思われます。
そんな訳で、暑い日はハイポニカ1000倍くらいの希釈液を4リットル補充して、栽培器内の液肥濃度がEC値1200μS/cm前後を保てるよう調節しています。
肥料コストを計算するとピーク時で6.15円/日てトコでしょうか。。
58日目:天井付近に花房がびっしり付いてますが、残念ながら陽が当たらないせいか半分以上落ちてしまいます。
写真ではわかりにくいですが、陽の当たるエリアにはビー玉くらいの青い実が80個超付いています。
あと2〜3週間くらい経って、こいつらが赤くなる頃には、念願だった「毎日トマト食べられる生活」が実現しそうです!
ここまでのトータルコストを計算してみましょう。
トマト苗・・・300円
トロ箱・・・580円
カゴ鉢・・・669円
ハイドロコーン・・・100円
ポンプ関係諸々・・・3,407円
液体肥料・・・1,269円
合計・・・6,325円
いま付いてる実を80個とすると、いっこあたり79円てトコですかね?
これから秋に向けて収量がどんどん増えれば、八百屋で買うより安くなるはず!
(…と思いたい。)
来シーズン以降は苗と肥料代だけで済むので、一個あたり20円以下で済みそうです。
91日目:天井に届いた枝が自重で折れ始めたので、天井にもネットを張り巡らしました。累計収穫数は、100個を超えたあたりからもうわからなくなりました。熟した実は毎日どんどん食べないと、パカっと割れて頭上から果汁が滴ってきます。
112日目:秋になって肌寒くなってきましたが全く衰えず、毎日2〜3個食べ続けています。遂に6畳間の天井が半分占拠されました。西日の射す窓を目指してまだまだツルを伸ばし続けているようです。気温の低下とともに部屋の湿度が上がってきたので、カビないよう時々除湿機を回してます。