前回、間違って違うサイズのカバーを作ってしまったので、練習だったと思って気を取り直して再度挑戦です。(間違えてiPhone6sサイズで作ってしまったカバーは6sユーザーにプレゼントしました。)
まずは再び図面から。今度こそplus用の100均ソフトケースを買ってきて、定規代わりにしてぐるりと線を引きます。
今回は1cm大きめの線も引いて、荒裁ち用の型紙も作っておきます。
いつも悩むのがこの剣先の部分。なかなか上下対象に書けないし、切れないです。これだけの為にイラストレータ課金したくないし、剣先定規も剣先ポンチも高いし。
今回は各パーツ、荒裁ち用と本裁ち用の2枚づつ型紙を作ってみます。
今回はカナリアで「ピアノレザー」と書かれてワゴンに積まれていた、オレンジがかった栗色の革です。
まずは荒裁ち用の型紙で材料に銀ペンで線を引いていきます。
いきなり左右を間違えてしまいました。
仕方ないので間違えた方を裏張りに使うことに。。
銀ペンの線に沿ってパーツを切り出します。
外周は荒裁ちなのでハサミで適当にジョキジョキ切りますが、裏張りの内側の辺だけは黒刃カッターと定規で本裁ちします。
床面の露出する部分をトコノール縫ってガラス板で磨きます。
今回はちゃんとマスキングしてみました。
マスキングを剥がすとこんな感じ。このほうが縫わない部分の接着剤が剥がれにくいのではないかと。
前回、100均の0.75mmプラスチック板を芯材にしたところ、思ったより分厚くなってしまいました。
今回は、ラミネートに失敗した時に捨てずに取っておいた150ミクロンのラミネートフィルムを芯材に使用してみます。サイビノールで貼り付けて。。。
右側はポケットの裏地になるので、伸び止め用の補強布テープを裏地代わりに貼っておきます。
左側はそのまま裏張り用のパーツをサイビノールで接着します。
写真手前のヘリは、貼った後では磨けないので先にヘリを落として磨いておきました。
右側にはクラフト社の防磁タイプ14mmのマグネットを取り付けました。
カシメの幅に印を付けて平目の1本目打ちで穴をあけるのですが、平目打ちを持ってないので菱ギリで穴を開けてしまいました。ちょっと乱暴ですが、どうせ隠れて見えない箇所なのでコルクの上で力任せに差し込んで取り付けます。
金具が露出しているとポケットに入れたカード類を傷つけるので、あて布をして補強テープで覆ってみました。
右側の裏張りにはポケットをつくります。
切り込みを入れてヘリを磨いて・・・
伸び止め補強テープを貼ってこちらにも切り込みを入れました。
ポケットの裏地になる部分全体にも貼っておきます。
ポケットの口がヨレヨレにならないように、補強テープごとミシンでぐるりと縫います。
補強テープを貼っていない箇所をサイビノールで接着して、乾いたら外周をぐるりと本裁ち。
角のアール部分はコインを定規にして丸く仕上げます。
そしてこれが今回初導入の新兵器「ニス塗りスティック」!!
今まで筆とか綿棒とか楽ぬ〜りとかいろいろ試しましたがこれが一番綺麗にコバ塗りできます!
※2017年8月15日追記:
↓その後amazonでも各社から安価に販売されているようです。
この通り!
サンドペーパー300番と1000番で仕上げた後、誠和のコバスーパーを塗って乾かします。
コバスーパーはヒビ割れて来ることが多いので、乾いたら1000番のペーパーでツヤが無くなる程度に削り落としトコノールで磨きます。この方法が今のところ一番いい状態でコバが保てると感じてます。
バスコとかいろいろ試して見たけど、下地の整え方が悪いのかすぐ剥がれてきちゃうんですよね。それにあんまりツヤツヤしているとビニールっぽいので、上の写真のようにちょっと革の色が透けて鈍く光るくらいが上品っぽく見えて好きです。
カメラ穴も忘れずに。
8mmのポンチで2つ穴を開けてから、間をカッターで切り落とします。
ニス塗りスティックだと、こういうトコロも苦労せず綺麗に塗れます。
コバが仕上がったら外周をぐるりとミシンで縫製。
使用している糸はビニモMBTの5番糸。色はベージュです。
しまった!磁石とヘリの間が狭すぎて、押さえが当たって縫い目が曲がっちゃった!
前回、先にボタンを付けて大失敗したので、今回はミシンが終わってから留め具の磁石を付けました。カシメタイプの防磁マグネットは売ってないので、カシメボタン側には誠和の12mmの金具を付けてます。クラフト社のマグネット側は14mmですがピッタリはまります。
真北に向けてコンパスへの干渉をチェック。
誤差3°
大丈夫そうですね。
次に100均スマホケースを本体に接着します。
接着剤でつけると接着面が透けて汚く見えるので、極太の両面テープで貼ることにします。
両面テープをケースに合わせて切り出して。。。
本体に接着!
iPhoneをベルトから吊るすための金具も取り付けます。
パーツがちぎれないように中に補強テープを仕込んであります。
これを中カシメで本体に取り付けます。
真鍮製の片面中カシメが近所に売ってなかったので、STYLE LEATHERの真鍮中カシメと、協進エル社のニッケル片面小カシメを使用します。
こんな感じ。でも裏返すと・・・
このままではiPhoneを傷つけるので・・・
補強テープで養生します。
部品切り出した時点で刻印入れるの忘れてました。。
最後に入れたので裏面に影響が出てます。曲がってるし。
ミシンの糸調子も合ってないし、送り歯の跡も残ってしまってますね。。
じゃーん!今度こそ完成です!
カラビナではなく、もう一回り小さいナスカンをつけてみました。
ここにさらにカラビナ付けることもできますしね。
あとは中身ですな。
いつ来るかわからんけど。
4年経過後のエイジング具合と、実施したメンテナンスを記事にしました。
■ iPhone6s用手帳型本革カバー製作
■ iPhone6s plus用 手帳型本革カバーのグリップ改造