ASTERISK WORKS

3万円以下で自作するソーラー発電所

2018年11月12日
 
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前回の記事で、容量540Whのポータブル電源を2万円以内で自作しました。

 

キャンプ時や計画停電時等の一時的な電源としては十分な容量なのですが、災害による長期停電時には1晩程で枯渇してしまうことが予想されます。

 

そこで、今回は格安のソーラーパネルを入手して停電時の充電手段を確保したいと思います。

 

 

 

新品相場を調べてみる

 

前回の記事でも触れましたが、まずは新品パネルの相場を調べてみました。

 

 

amazonや楽天での新品ソーラーパネルの相場は、アルミ枠の住宅用の物が100Wで13,000円くらい、50Wで7〜8,000円といったトコロでした。ワット単価130円〜150円といったところ。

 

 

 

最近流行りの、車の屋根や窓に貼るのに便利なフレキシブルタイプになると1.5倍〜2倍の価格になるようです。

 

 

 

中古相場を調べてみる

 

次に、ヤフオク・メルカリ・ジモティーをチェックしてみます。

 

ヤフオク中古ソーラーパネル検索

 

ジモティー ― 中古ソーラーパネル検索

 

すると、あれ?なんかamazonや楽天で見た商品がこちらでも似たような値段で出品されています。

 

「中古」というキーワードを付加して検索すると、屋根から剥がしてきたであろう多結晶の年代物のパネルが沢山ヒットしますが、災害シーズン直後ということもあってかさほど安くはありません。

 

中には専門業者と思しき出品者が格安のパネルを大量に出品していたりしますが、北海道までの送料がパネル代を超えてしまう為、結果としてamazonで送料込みの新品を買ったほうが安くなってしまいます。

 

 

 

結局新品の小型パネルを購入したものの…

 

送料込みで安価な中古パネルがなかなか見つからないので、妥協して比較的安価な小型パネルを新品で購入してしまいました。コレが間違いの元だった。

 

 

出力は20Wしかありませんが、スマホに直接充電できる5VのUSB出力端子がついており便利!公称値通りの出力なら夫婦二人分のスマホ電力をギリギリ確保できそうです。値段も手頃な3,098円。

 

ところが!

 

 

 

半月かかって中国からやっと届いたパネルは、晴天の正午に陽に直角に当ててもUSB端子からは何も出力されず、パイロットランプも点きません。

 

 

 

18V出力端子の電圧も1.2V程しか出ておらず。

 

出品者に連絡して写真を送ると無事返金されましたが、amazonにレビューを投稿しようとすると…

 

 

↑ こんな表示が出て投稿出来ませんでした。

 

中国発送の他の不具合品レビュー時にもこの表示が出たことがあるので、amazonは極端に不具合報告の多い商品のレビューを封じているようです。購入前に試しにレビューボタンを押してみて、この表示が出るようなら購入は控えたほうが良さそうですね。

 

 

 

中古パネル業者のWEBを当たってみる

 

仕方なく他のパネルを探して、今度はオークションやフリマサイトではなく中古パネル業者のWEBを回ってみます。すると、ありました!

 

 

オフグリットソーラー ― 中古ソーラーパネル

 

95Wが2枚セットで7千円。一枚あたり3,500円。ワット単価にすると36.8円!先日の20W不良品パネルの4分の1以下のワット単価になります。しかも中古コーナーで売ってますが未使用品です。発送元が長野なので、北海道までの送料がパネル代より高く付きそうなものですが、1,728円で送ってくれるとの事!

 

パネルについて調べてみると2010年に発売されたちょっと古いモデルで、ヤマダ電機で住宅設備としてシステム一式で売っていたモノの模様。でも下手な中古パネル買うより遥かにコスパ高そうです。

 

 

 

早速買ってみた

 

 

届いた梱包の大きさと重さに圧倒…。

 

梱包を解いてみると、販売業者のWEBでみた写真の印象より遥かにゴツい!アルミのポスターパネルみたいなのを想像してたら、普通にアルミサッシぐらいの質量のパネルが入ってて、どうやって設置しよう?と途方に暮れます。

 

 

 

設置してみる

 

ホームセンターで、電気や水道の工事で使うような鋼材を買ってきました。パネルにはΦ10mmの穴が4箇所あいているので、M8ボルトも8本購入。

 

 

マンションのベランダに傷をつけないよう、パネルの底に発泡ゴムを貼ってコンクリ立ち上がり部分に載せました。そして買ってきた鋼材上下2本とパネルでベランダの手すりを挟み込み、M8ボルトでガッチリ固定!

 

万が一何かの拍子にボルトが折れたり緩んだりしてもパネルが落下しないよう、ステンレスワイヤーとアルミスリーブでパネルと手すりを繋いでます。ソーラーケーブルも手すりに耐候タイラップで固定し、台風や吹雪に備えて3重の落下防止策を講じておきました。

 

 

 

ソーラーケーブルの引き込みはガラリのスリットと網の隙間を利用。ケーブルがスリットに擦れて絶縁部が切れてしまわないよう、ケーブルの引込部分にはペットボトルを切って作った養生板を巻き付けてタイラップで固定してみました。

 

 

並列パネルの逆流防止策

 

 

2枚のソーラーパネルを1台の12Vバッテリーに接続するためには、パネルを並列に接続する必要があります。

 

 

 

直列に接続してしまうとパネルの出力電圧が2倍となり、高価なMPPTチャージコントローラーを使用して電圧を調整するか、さもなくばバッテリーを2台揃えて直列に繋ぎ、パネル側の電圧に合わせなくてはならなくなります。

 

…まぁ、それ以前にパネルの出力電圧が30Vを超えてしまうので、法律的には電気工事士の資格が必要になって手が出せなくなります。(無免許)

 

 

 

↑こういった分岐ソケットを使ってパネルを並列に接続すればこれらの問題は回避出来ます。18Vで済むので電気工事士の免許も不要になります。

 

しかし今度は発電時に2枚のパネル間に微妙な電圧差が発生するので、どちらか片方のパネルに電気が逆流して劣化・損傷させてしまうというリスクが生じます。ああジレンマ。

 

 

 

そんな問題を解決するために、並列接続時には電気を一方方向にしか流さない「ショットキーバリアダイオード」を各パネルに接続して逆流を防止するというのが一般的な対処法のようです。

 

しかしダイオードには順方向電圧が降下するという特性があり、ダイオード自体が発熱して電気を食ってしまうというデメリットがあるようです。

 

もう、どないせえっちゅねん。

 

 

理想ダイオードユニットを入手!

 

そんなショットキーバリアダイオードの電力損失デメリットを克服すべく、最近は順方向電圧降下の殆ど無い「理想ダイオード」と呼ばれる回路がちらほら出回っています。そんな中でも2端子で動作するステキな回路が売られているのを見つけました!

 

ストロベリーリナックスLM74610 スマート・ダイオードモジュール

 

 

 

 

コイツをラグ端子でケーブルに接続して、

 

 

 

熱収縮チューブで防水加工してから、ソーラーパネルに繋ぐMC4端子を両端に付けて完成!電力をほとんど損失すること無く並列接続ソーラーパネルの電力逆流を防げる、理想ダイオードユニットができました!

 

本当はこのモジュールのマニュアルに「暖かくなりますので熱収縮チューブでの絶縁はお勧めできません」と注意書きが記されていました。

 

 

 

販売元WEBの温度テスト画像を見ると、発熱は5A時で38℃程度との事。今回購入したパネルは1枚につき5A程度しか流れないので、温度的には全く問題無さそうです。

 

 

いよいよ発電!

 

ソーラーパネル→理想ダイオードユニット→MC4分岐ソケット→チャージコントローラーという順に接続したらマイ発電所の完成!いよいよ発電開始です。

 

 

立冬の日を過ぎた11月初旬の昼下がりで9.2Aの発電。14.7Vでバルク充電中なのでワット換算135Wてとこですね。人力に例えると、人間がペダル発電機1時間漕いで発電出来る平均が60Whくらいと言われているので、2人力以上のパワーです。

 

札幌市の平均日照時間が4時間チョイなので、一日540Wh発電できる計算になります。図らずも、ちょうど先日作った非常電源の容量とピッタリ同じ!

 

 

トータルの費用対効果は?

 

前回非常電源作成時、9,990円のシールドバッテリーと1,615円のチャージコントローラー以外は元々家にあったものを利用したので11,605円で済みました。今回パネルが税込7,560円だったので、トータル19,165円でできました。(線材等周辺部材費含まず)

 

選ぶチャージコントローラーやインバーターの種類にもにもよりますが、安価なPWM方式のチャージコントローラーや矩形波インバーターを利用すれば、トータル3万円以内で発電所が作れます!

 

一日に発電できる電力540Whを電気代に換算すると、1kWhあたりの電気代が27円として、一日14.58円の節約になります。費用回収に3年半かかるので電気代の節約目的では割に合わなさそうです。設備投資費回収する前にバッテリーの寿命が来てると思うので微妙に赤字かも。あくまで災害対策と割り切ったほうが良さそうですね。

 

 

でもまぁ非常用とは言えせっかく作った電力なので、オフグリット食料自給実証実験農園として水耕栽培ポンプや育成灯の稼働に有効利用して、食費方面でも費用回収を図っていきたいと思います。

 

 

 

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