この記事は2017年6月時点の情報です。
月額168円で独自SSL対応サイトを運用するために、ロリポップレンタルサーバーからバリューサーバーへの引っ越しを開始した前回。ロリポップからWordPressサイトのTOPディレクトリ以下全てのデータをダウンロードし、データベースの内容を吸い出す(エクスポートする)ところまでは完了しました。
今回は、バックアップしたデータをバリューサーバーにコピーしてWordPressブログを再稼働させ、ドメインの設定を変更して新サーバーへの移行を完了させたいと思います。
バリューサーバーを契約してログインすると「コントロールパネル」という画面が表示されます。まずはサイトディレクトリを作成するために「ドメインウェブの設定」をクリックします。
ドメインウェブの設定画面で、「Sub1」と書かれた行の「ドメイン名」の欄に、引っ越すサイトのドメイン(○○○.com等)を記載します。書いたら表の下の「ドメイン設定をする」をクリック。ドメイン設定と言っても、この時点ではまだサイトディレクトリが作成されるだけです。
作成したサイトディレクトリに早速サイトデータを丸ごとアップロードしたいところですが、その前にまずデータベースを作成して設定する必要があります。
バリューサーバーのコントロールパネル画面左側の「データベース」→「MySQLの追加・編集」をクリックし、右側の「MySQLの追加・編集」という箇所の「パスワード」欄を入力・メモし「作成」をクリックします。
データベース管理のためにphpMyAdminもインストールしておきます。コントロールパネル画面左側の「データベース」→「PhpMyAdmin」をクリックし、右側の「PhpMyAdmin」という箇所の「インストール」をクリックします。インストールが完了したら同じ箇所の「ログイン」をクリックします。
私はここでつまづいたのですが、バリューサーバーはphpMyAdminのログイン画面にBASIC認証がかかって2段階認証になっており、データベース作成画面で登録したパスワードとは別のパスワードが必要になります。
先程の「コントロールパネル」→「データベース」→「PhpMyAdmin」画面の右下の方の備考欄に小さく「ページ入室の際は…」という記載があります。そこにユーザー名とパスワードが書かれているので、これをBASIC認証画面に入力してログインするようです。
その後にphpMyAdminのログイン画面が表示されるので、こちらにはデータベース作成時にメモしておいたユーザー名とパスワードを入力してログインします。
phpMyAdminにログインできたら「インポート」をクリック。
「ファイル選択」をクリックして、ロリポップ側のphpMyAdminのエクスポート画面でダウンロードしておいたファイルをアップロードします。
インポートが完了したら、画面上部に表示された「サーバ:」「データベース:」の項目をメモしておきます。
データベースの準備ができたのでいよいよサイトデータのアップロード!…と行きたいところなのですが、このままサイトデータをアップロードしたところWordPressがデータベース内の記事を読み込めずエラーになってしまいました。
よく考えてみたら、ロリポップでWordPressを自動インストールした時のMySQLと、今回バリューサーバーで作成したMySQLでは、サーバー名やデータベース名が変わっているのでWordPressに新しい情報を登録してやらなくてはなりません。
そんなわけで、ロリポップからダウンロードしたサイトデータの中の「wp_config.php」を編集して、新しい情報を登録します。
①「DB_NAME」の項目に、phpMyAdminインポート後画面上部に表示された「データベース:」の内容を記載
②「DB_USER」の項目に、MySQL作成画面でメモしたユーザー名を記載
③「DB_PASSWORD」の項目に、MySQL作成画面で登録したパスワードを記載
④「DB_HOST」の項目に、phpMyAdminインポート後画面上部に表示された「サーバ:」の内容を記載
以上4箇所を書き換えます。
また、もしwp-config.php等の重要ファイルにBASIC認証をかけて管理画面への不正アクセス対策を講じていた方は、不具合防止の為ロリポップからダウンロードしたサイトデータの中から該当の.htaccessファイルを忘れずに削除しておきましょう。サイトTOPディレクトリのフルパスは「/virtual/(アカウント名)/public_html/(ドメイン名)」に変わりますので、サイトデータアップロード後に.htaccessファイルを再作成します。
バリューサーバーのドキュメントルートの下の「public_html」という公開ディレクトリ内に、「ドメインウェブの設定」画面で入力したドメイン名と同じ名前のフォルダが自動作成されています。そこがサイトのTOPディレクトリになりますので、そこへロリポップからダウンロードしておいたサイトデータをアップロードします。
余談ですが、ドキュメントルートがそのまま公開ディレクトリになってしまうロリポップとは違い、バリューサーバーは公開ディレクトリより上位のアクセス不可ディレクトリにデータを置けるので、ユーザーに直接アクセスされては困るデータを扱う際に比較的安心です。
サイトデータのアップロードが終わったら「http://(バリューサーバーのユーザー名).(サーバー番号).valueserver.jp/(サイトのドメイン名)/」にアクセスして、WordPressが稼働しているか確認します。確認できたらwp-admin(WordPressの「ダッシュボード」→「設定」→「一般」)を開き、「WordPress アドレス」と「サイトアドレス」の欄を一時的に上記URLに変更しておきます。その後サイト内の記事や各種ページが正しく表示されるか確認します。
これでURLの違う全く同じ内容のWordPressサイトがバリューサーバー上に作成されました。
次はいよいよ、従来利用してきたドメインでバリューサーバー側のデータが表示されるようにネームサーバーを設定します。ドメインがらみの操作はバリューサーバーのコントロールパネルではなく、バリュードメインにログインして操作するようです。
ここから先のネームサーバーの設定に関しては、バリュードメインのサイトに詳しいヘルプがあるのでそちらを参照願います。
ロリポップで独自ドメインを運用していた方はムームードメインを利用している事が多いと思うので、例として設定方法を記載します。
ムームードメインのコントロールパネルにログインし、操作対象ドメインを選択してから「ネームサーバ設定変更」をクリックします。
↑こんな画面が出るので、下へスクロールして行きます。
「GMOペパボ以外のネームサーバを使用する」という項目が現れるのでラジオボタンをチェックします。ネームサーバ1〜5の欄にバリュードメインのネームサーバ名を記載し、画面を一番下までスクロールして「ネームサーバ設定変更」ボタンをクリックします。
問題なければ、ひと晩くらい待つと設定が反映されます。ブラウザに従来のURLを入力するとバリュードメインのページを読みに行くようになる筈ですので、変更反映が判るように移転先のページを少し更新しておくとよいかもです。WordPress「ダッシュボード」→「設定」→「一般」のサイトURLの登録をもとに戻し忘れないように注意!
長くなったので無料の独自SSL導入方法についてはまた次回!