VirrualBoxを利用してmac上で仮想windowsを稼働させているのですが、最近どうも調子が悪いのです。以前から仮想windowsログオン時に画面が真っ暗になったり、GuestAdditionsのインストールが途中でコケたりしてはいたのですが、windows10 anniversary update にバージョンアップしてからというもの、ホスト側であるmacとの共有フォルダにアクセスすることすらできなくなってしまいました。
今までは気にせず騙し騙し使用していたのですが、さすがにmac側とファイルのやりとりができないと実用に耐えないので本腰を入れて原因を究明してみることにします。わかってみれば単純な原因でしたので、同様の症状でお悩みの方は以下参考にどうぞ。
「ゲストOSのwindows10をanniversary updateにバージョンアップしたところ共有フォルダにアクセスできなくなった」という事例はそこそこ発生しているようで、検索してみたところ「GuestAdditionsの再インストールで治った」との記事が散見されます。
VirtualBoxのGuestAdditionsには、共有フォルダをネットワークドライブとしてゲストOSに認識させるためのドライバーが含まれているため、ゲストOSのバージョンアップ後はGuestAdditionsの再インストールが必須のようです。
①ゲストOSのwindows起動。
② VirtualBox VMメニューの「デバイス」→「Guest Additions CD イメージの挿入」をクリック。
③画面右下に現れる「…このディスクに対して行う操作を選んでください。」をクリック。
④画面右上に現れる「VBoxWindowsAddition.EXEの実行」をクリック。
⑤ ユーザーアカウント制御ウインドウが現れるので「はい」。
通常であれば↑のようにインストールが始まって勝手に終わる筈なのです。
ところがウチの場合は途中でインストールに失敗して止まってしまいます。今まではインストールが途中で停止するだけだったのですが、windows10 anniversary updateになってからはエラーメッセージも吐かずに途中でいきなりwindowsが強制終了してしまいます。これは困った・・・。
幸いmacには画面を動画キャプチャーする機能が最初から組み込まれているので、GuestAdditionインストールがコケる瞬間に何が起こっているのかを撮影して確認してみることにします。
①QuickTimeを起動します。
②「ファイル」→「新規画面収録」をクリック。
③「画面収録」ウインドウが開くので、赤丸ボタンをクリック。
上記手順でmacの画面を録画しながら、再度仮想windows上でGuestAdditionsをインストールしてみます。すると・・・
仮想windowsが強制終了する直前の瞬間、「WDDM video driver」のインストールを実行していることが判ります。はて?「WDDM」ってなんぞ?
Wikipedia先生によると、どうやらwindowsが3D表示をするのにGPUを利用するためのドライバー規格みたいです。このドライバーのインストールがコケるという事は、VirtualBox仮想マシン側のグラフィックアクセラレーション設定がマズイのかもしれません。
なんか、うっすら心当たりが。。
仮想windowsの3D性能が向上するんじゃないかと思って、ホストマシン側のGPUを利用するための設定を有効化してるような気がしてきました。
仮想windowsが立ち上がっていない状態でVirtualBoxマネージャーの「設定」をクリック。
設定画面の「ディスプレイ」タグをクリックしてみると、やはり「アクセラレーション」の項目を有効化させるチェック印がついています。ビデオメモリーも設定できる最大値になっていました。
これを初期設定状態に戻してみます。ビデオメモリーは「128MB」、アクセラレーションは3Dも2Dも両方チェックを外して無効化します。
設定を保存して仮想windowsを起動、再度GuestAdditionsをインストールしてみると・・・
おお!長らくインストールできていなかったGuestAdditionsのインストールに成功しました!!
無事にホストマシンmacとの共有フォルダへアクセスが可能になり、ログイン時に画面が真っ暗になる症状も改善しました!
mac以外のホストマシンでも同様かは不明ですが、どうやらVirtualBoxでwindows10を稼働させる際は欲張ってグラフィックアクセラレーションを有効化してはいけないようです。。