暑い日々が続きますね。HDDには酷な季節になってまいりました。先日のTVパソコンに引き続き、再び起動しなくなったPCのご入院です。
今回は珍しくmacです。
最近のmacは外装に型番等一切書かれていません。持ち主も型番・購入時期等全く覚えていないとのこと。ですが光学ドライブ・Thunderbolt端子・FaceTimeカメラが装備されていてHDDが500GBと来れば6代目2012モデルのMD101J/Aで間違いありません。では早速電源を入れてみましょう。
ジャーン!と起動音がしてリンゴマーク出るトコまでは正常。
特にHDDからカッコン音もしないのでHDDはまだ生きてそうです。
(ちなみにHDD死んでるとリンゴマークではなく?マークが出ます。)
しかし進捗バーが1/4くらい進んだところで、突然HDDから「コキューン」とリトラクト音がして画面が真っ暗になります。再度電源投入しても同じ症状の繰り返し。はて?
macには古来より、ハードウェアの一時的なトラブルを解決する3つの対処法が存在します。PRAMリセット、SMCリセット、セーフブートです。(それぞれの意味と実行方法はリンク先参照)macがなんとなく調子悪い時や起動しない場合は、軽微な問題なら大抵これで治ります。
ところが今回は症状が改善しません。これはいよいよ起動ディスクが論理破損している可能性が大きくなってきました。最近のmacはHDD内にリカバリーパーティションを内蔵しており、そこからmacを起動してメインパーティションを修復できるようになっています。そんな訳で早速修復を試みてみます。
Optionキーを押したまま電源を押すと…
こんな画面になります。これが出たという事はリカバリーパーティションは生きているっぽいですね、とりあえず一安心。
右側の「復旧-10.9」というディスクを選択します。
言語選択画面で日本語を選び…
ディスクユーティリティを選択して「続ける」を押すと…
こんな画面になります。
左上に「Macintosh HD」と書かれたメインパーティションが表示されているのでこれを修復します。
左画面の「Macintosh HD」を選択して、右画面の「First Aid」を選択し、右下の「ディスクを検証」をクリックします。
なんかエラー吐きまくりですね…指示通り「ディスクを修復」をクリックします。論理エラーであればこれで治してくれるはず。。
ありゃりゃ残念!修復不可とのこと。こりゃ論理エラーではなく、物理的にHDD壊れてるぽいですね。。
「できるだけ多くのファイルをバックアップし…」って指示が出てるけど、修復できないとマウントすらしてくれないのでバックアップのしようがありません。持ち主はデータの救出をご希望されているし、こりゃどうしたものか。。
とりあえず障害の出ているHDDを取り出して、ウチのmacに繋いでデータを吸い出してみることにします。
裏面のネジを全部外します。最近のmacはiPhone4以降と同じ特殊なトルクスドライバーが使用されていますが、2012モデルはiPhone3G時代までと同じ普通の00番精密ドライバーでOKでした。
あっけなく開きました。パーツレイアウトは実にスッキリシンプルです。
いままで開けたPCの中で一番メンテナンスしやすい!
HDDは左下にいました、TOSHIBAの500GB。
上に半透明のベロが付いていたので引っ張ってみましたが外れません。
下の黒いネジで固定されているのかな?と思いはずしてみましたが、HDDはビクともしません。ハズレっぽいですね。
じゃぁこっちかな?と上の黒いネジを2つゆるめます。
ビンゴ!ちょっとネジをゆるめるだけでマウンタが外れました。
再度ベロを引っ張ってみると、すっごく薄いSATAケーブルで繋がっています。こりゃ気をつけて引っ張らないとちぎってしまいそう。。
超薄型のSATAコネクターをそっと引っ張ってHDDを外します。
前回購入したSATA→USBアダプターに繋ぎます。
右側には前回間違えて購入して余った1TBの非AFTのHDDを、バックアップ先として接続。
アダプターのUSB側を我が家のmacへ接続し、ディスクユーティリティを起動すると無事に2つともHDDが認識されました。
しかし故障macから取り出した500GBのHDDは、表示がグレーアウトしています。パーティションがマウントされていませんので、このままでは中のファイルにアクセスすることができません。
最新バージョンのディスクユーティリティならなんとかなるかもしれないという淡い期待を抱きつつ、ダメ元でもう一度ディスクの検証と修復をやってみます。
やっぱり検証はエラー。次に修復を試みます。
お!!!!
「修復できません」と表示されているものの、左画面の「Macintosh HD」のグレーアウト表示が解除されてるではありませんか!!!
どうやらエラー吐きつつもさりげなくマウントには成功してるようです。
すかさずFinderを起動してユーザーフォルダとアプリケーションフォルダをコピーします。
まぁ、フォルダによってはこんなエラーを吐いてコピーが停止してましたが。。
こういった時、バックアップする範囲が少なくて済むのがmacの良い所です。Windowsと違ってOSが無償配布されているので、システムがらみのファイルはバックアップする必要がありません。アプリケーションも、基本はアプリケーションフォルダにコピーするだけでインストールが完了します。なのでOSをAppleから無料ダウンロード・クリーンインストールした後、ユーザーフォルダとアプリケーションフォルダにファイルをコピーしてやるだけで、基本は移行が完了します。
ここまで作業してから、一旦持ち主に状況報告です。
まずはデータのほぼ救出成功をお知らせして安心させてあげて、
ついでに今後の治療方針についても相談です。
元通り500GBのHDD買っても、2倍の1TBのHDD買っても、差額¥1,400-だし。SSDへの換装もご提案してみようかな?
その2へ続く。
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