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SUZUKI VERDE(ヴェルデ CA1MA)のリアブレーキワイヤー交換

原付通勤中左手からバチンという音がして、赤信号で止まろうとしていたのにブレーキが効かない!…なんていう恐ろしい目に遭いました。

近所のバイク修理店を2〜3件巡ったのですが「手間の割に工賃安いからウチはやらない」と、どこも門前払い。やっと対応してくれるお店を見つけたと思ったら工賃のみで1万超えの上、場所が遠くて入庫できず。。

仕方がないのでお盆休みは修理に挑戦です。

(以下参考にされる方はくれぐれも自己責任でどうぞ。)

破損箇所の確認と交換パーツの入手

左ブレーキレバーの付け根のゴムブーツをめくってみると、見事にブレーキワイヤーがブッチ切れております。。

バイク修理屋には「古いバイクだからパーツ手に入りにくい」と言われてましたが断り文句だったようで。ダメ元で近所のスズキ自動車のディーラーで訊いてみたらあっさり2日後に純正新品パーツを2千円チョイで取り寄せてくれました。

品番を検索してみると普通に通販でも買えたようですし、社外強化品や廉価品もあるようです。しかし素人なので、車体番号から適合品を確認してくれて送料もかからないディーラーにお願いして正解だったと思います。

ステップの取り外し

後になって思えば、リアボディとステップは外さなくても作業できたかもしれません。が、一旦外装パーツを外したほうがワイヤーの取り回しが楽なのと、他のパーツの状態確認も兼ねて、一度外装をばらしてみることにします。

ステップの上のバッテリーボックスのフタのネジを外します。六角穴付きネジを外してマイナスドライバーでフタをこじ開けます。

バッテリーを固定するベルトのフックを外し、バッテリーコネクタを外してバッテリーを一旦取り外します。

バッテリーの隣のCDIユニットも引っ張り出してコネクターを抜いておきます。

あとはステップ上4隅の六角穴ボルトを外して、アンダーカバーをドライバーでこじればステップが外れると思ったんですがね…リアボディがガッチリひっかかって外れません。

どうやら先にリアボディを取り外さなければステップを取り外せなかったようです。。。

リアボディの取り外し

リアキャリアの六角穴ボルトを外します。

シートマウントとメットインの底のビスを外します。

あとはガソリンキャップとオイルキャップを外せばシートユニットが外せると思ったのですが、給油口にはまったゴムのリングが硬くて全然外せません…。

試行錯誤の末、マイナスドライバーでリングをめくって裏返しにしてみたら、ウソのようにあっさり外れました。

あとは給油口をかわしつつシートごと持ち上げれば、メットインもろともゴソッと外れます。

吹きこぼれたガソリンを逃がすホースが繋がってますが、そのまま抜いちゃって大丈夫。

シート、内蓋、メットインが丸ごと外れました。

メットインの鍵穴からシャーシーにワイヤーが繋がっているので、ここのボルトを外してロックユニットを外しておきます。

あとは白・黒・緑の電装コネクタ3本を抜いて…

ボディ下部両側面のネジを外したら…

リアボディが外れました。

そしてリアボディが外れてようやく、今度こそステップが外れました!

後輪ブレーキから伸びたワイヤーを辿っていきます。
とても見づらいですが、エンジンの下からシャーシー下のこの輪っかの中をワイヤーがくぐっています。そしてそのままシャーシー下をくぐり…

ステップの下からフロントカウルの中へと伸びています。
手前のシャーシーの上を通っている細いワイヤーはスロットルワイヤーなのでお間違いなく。
ブレーキワイヤーはシャーシー下の太い方のやつです。

フロントカウル分解

フロントカウル内側のネジを4つ外します。

似たようなワイヤーが沢山ありますが、辿っていくと前輪の後ろ側からシャーシーの横を這っている2本の黒ワイヤーのうち、太いほうがリアブレーキです。

メーターカバー分解

メーターカバーを開けるためにまず、ヘッドライトリングの下のネジを2本外します。

ヘッドライトリングは下から上に引っ張り上げるようにして抜けます。
ヘッドライト両脇のネジはそのままでOK。

左右のウインカー下側にネジがあるので外します。

メーター下の真ん中にあるネジも外します。

これで上下のメーターカバーがちょっとずらせるようになります。メーターワイヤーが繋がっているのでガバッと外すことは出来ませんが、これくらいの隙間さえ確保できればブレーキワイヤーは交換できます。

いよいよ幹部摘出

ブレーキレバーから、ちぎれたブレーキワイヤーを抜きます。ゴムブーツも抜いておきましょう。

フロントカウル側から古いブレーキワイヤーをぐいぐい引っ張って抜いていきます。

前輪後ろを通る時に、スロットルワイヤーと一緒にシャーシにツメでひっかけてあった場所を覚えておきます。後で新品ワイヤーを同じように通します。

そしてここは命にかかわる部分なのでかなり重要

ブレーキとワイヤーがどのように固定されていたか、正確に再現できるように写真に撮って記録しておきます。

ワイヤーの固定位置を間違えてもうちょっと右側に取り付けたりすると、多分ブレーキがかからず死にます

記録を取ったら六角穴ボルトを外して金具を外します。

最後に、ブレーキ調整ボルトを手前に回して外します。
これで患部全摘出完了です。

あとは新品ブレーキワイヤーを取り付けて元通り組み上げれば完成です!

新品ブレーキワイヤーの組み込み

まずはブレーキ調整部を穴に通しておきます。調整ボルトは最後に取り付けます。

しつこいようですがここ超重要!

左側のワイヤー金属部分はこの位置で固定します。

金属部分の出っ張りを右側にして固定してしまうとブレーキがかかりません。

六角穴ボルトで金具を確実に固定しましょう。外れたらヤバイです。

ワイヤーのレバー側を通していきます。

まずはエンジンの下の輪っかを通し…

ステップ下のシャーシー下のフックを通し…

前輪後ろのシャーシー横フック → ホーン下シャーシー内 → ホーン後ろのタイラップの中 → メーターボックス内の順に通して左ハンドルまで通します。

通したらまず忘れないうちにゴムブーツを通しましょう。私は忘れててやり直す羽目になりました。。。

次にブレーキレバー下側の穴に、ブレーキワイヤー先端のコマをはめこみます。

ワイヤー先端を少し引き出してこの角度でレバー下からコマをはめて…

レバーに彫られた溝に沿ってワイヤーをぐるっと回し、根元を差し込めばレバー側は装着完了です。

最後にブレーキ側の調整ネジを締めて、レバーを握ってみながらブレーキのかかり具合を調整します。

ちょっとバイクを押してみて、ブレーキのかかりが問題ないようであればバラしたボディを元通り組み上げます。

結構面倒臭い感じでしたが2時間チョイで作業完了しました。

遠くて持ち込めなかったバイク修理屋では工賃1万ちょいと言われたので、時給換算5千円の作業だと思えば頑張れます。

まぁでもブレーキは命に関わる部分なので、可能であればプロにお願いするのが一番だと思います。


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