今回はhpのビジネス向けノートPC「ac158TU」(P3V83PA#ABJ)のHDD交換修理のご依頼を頂きました。
HDDの読み込みに異常に時間がかかるようになり、交換を促す警告表示が出るようになったとの事。業務で3年以上日勤帯は稼働し続けていたとの事で、HDDの寿命としてはまぁ平均的なところです。
幸いなんとか起動でき、リカバリーディスクの作成にも成功しているのでスムーズに作業が進みそうです。
とても綺麗な色のPCですね。
本体を裏返してもHDD交換用のハッチ等は見当たりません。
底面のビスを全部外してもフタが開く気配がありません。
さて、どうやってバラしたものか…。
バッテリー装着箇所の両脇に粘着シールでゴム足が貼られているので、試しに剥がしてみたところビンゴ!ビスが2本隠れていたので外します。
裏面のビスは全部で12ヶ所でした。
ビスを全部外した後、光学ドライブを引っ張ると抜けます。
ビスを全部外しても、すんなり開いてはくれませんでした。
キーボード側の外装の隙間から樹脂製のこじ開けツールを突っ込んでみると、どうやら外装がぐるりとツメで留められているようです。ツメを折らないように、ゆっくり慎重にパチパチとこじ開けていきます。
パチパチ…。
ツメが固い箇所があるなと思ったらLAN端子がひっかかってました。
底側の外装を外側へ広げるようにして外していきます。
ぐるり外周のツメを外し終わると、無事に底面の外装が外れてHDDに(物理的に)アクセスできました!
マウンタをマザーボードに固定するビスは3箇所でした。右下はなんで留まってないんだろ?
マウンタごとHDDを左に引っ張ってSATA端子を抜くのですが、SATA端子はマザーボードに固定されていませんでした。そのまま引っ張るとフラットケーブルが抜けてしまうので、SATA端子を押さえながらHDDを引っ張ります。
マウンタ側面のの四隅のビスを外してマウンタを取り外します。
古いmacbookとかはこの部分にトルクスネジ使ってたりしますが、コイツは普通のプラスネジでした。
元々のHDDは東芝製の容量1TBの物が使用されていました。
持ち主へ確認したところそんなに大容量は必要としないとの事。同程度の予算なら容量半分程度で良いのでSSD化したいとの事なので、ウエスタンデジタルの480GBのSSDを採用しました。
SLCなのはキャッシュ部分のみのようです。
SSDの中ではそんなに高速な部類ではありませんが、元々ついていたHDDが回転数5400rpmの低速タイプなので高速化が期待できます。
厚みは2.5インチHDDの3分の2くらい。中身空っぽじゃないかしらと思うほど軽いんですね。
マウンタを組み付けて…
元通りに組み上げます。
組み上がったらリカバリーディスク3枚のうちの1枚目を光学ドライブへセットし、F11キーを押しながら電源投入。
リカバリーマネージャーが起動したら「ファクトリ リセット」を選択して実行します。
HDDと変わらず普通にフォーマットされ、OSがインストールされて工場出荷状態に戻りました!
ここまで換装作業に1時間、リカバリー作業に2時間ちょい。今回は事前にリカバリーディスクが作成されていたので非常にスムーズに作業が行えました。